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俺、二回も読書しちゃったし! : 雑記 : velocity *blog

Δです。

『恋空』をついに最後まで読みました。


泣きました。



3回も。
-- ◇ 俺、二回も読書しちゃったし! の続き --


いや、これは実話です。

俺は涙腺ゆるいんで、主要キャラが死んだら
大抵泣いてしまいます。

ということで、『恋空』の感想の続きを。

このエントリではシナリオについて書くので、
ネタバレにつき未読の方はご注意を!


-----以下ネタバレ------


いまさら普通に語っても新鮮味がないので、
エロゲーと比較しながら書こうと思う。

「クラナドは人生!」といいつつ「スイーツ(笑)」
馬鹿にするのはおかしい、という意見を時折みかける。

これにはその通りといわざるをえない。だって『恋空』は
key作品に代表される泣きゲーと、あらすじだけみれば
大差ないからだ。

しかし『恋空』をよくできた泣きゲーと同列に並べるのは、
表現力等の技術面からみると難しい。前回くどく書いたように、
『恋空』の文章力はぶっちゃけ最低レベルのエロゲーの
商業ライターと比べても見劣りする。

だからここでは技術面を捨象して、ただの物語として
『恋空』のシナリオだけを抽出して考えてみたい。

『恋空』の醍醐味は、泣きゲーの中でもkey作品(AIR辺り)
と似ている。簡単にいえば「死亡フラグ」をこれでもか
というほど見せつけ、

「こいつ死ぬよ? 死ぬよ? 死ぬよ? ……ほら死んだ!」

みたいな予定調和的な展開によって読者を泣かせる物語だ。

シナリオの冗長さは気に食わないが、しかしそれは
最後の死を際立たせるためのものとして多少の役割は
果たしていて、まったくの無駄ではない。

また、その「死亡フラグ」の見せ方がやや凝っている面もある。

主人公のモノローグが随所に挿入されるんだけど、その
語り口が常に過去形で、この物語を書いた時点ではすでに
主要人物が死んだ後なのかな、と読者にうっすら推測させる
ように仕向けている。

『NANA』なんかにも同様の手口が使われているけど、
悲劇を演出する上で効果的だと思う。

もちろん元気な頃に二人で写真を撮ったり……みたいな
ありふれた「死亡フラグ」も仕掛けられているが、それは
それで悪くない。センスの良さをうりにした作品ではない
から、別に凡庸でも構わない。

そうだ。

あらためて感想を書いてみて思うのだが、
シナリオの骨格は悪くはない、のだ。

物語の骨格、とりわけ「背骨」はいいのだが、どうでもいい
「小骨」が多すぎるのがまずい。つまり、夾雑物が
ある点で『恋空』は『AIR』に劣っていると思う。

この場合、夾雑物とは不要なキャラクターやイベントの
ことで、具体的には高校後半、大学生編を指している。
そこで起こるエピソードの大半は削ったり圧縮したりできた
はずで、優以外の新キャラは出さなくてもよかったくらいだ。

それさえなければ、良くできた感動巨編だと思う。

実際、キラリと光っているところも多かった。

例えば主人公と作者の名前を同じにして、実体験に基づくものと
言い張る(錯覚させる?)私小説的というかメタフィクション的な
ギミックは良いと思う。

単純に感心した。

この作者、意外とアイデアが豊富な感じがする。知識はない
だろうけど、その分発想は豊かなんじゃないか。

でもって。

結局のところ、おまえはこのシナリオを肯定するか否定するか、
といわれると迷う。

別に傑作とは思わないが、このような普遍的なプロットは
子どもに受けるし、安易に馬鹿にしたもんでもないと思う。

ちなみにエロゲーとの比較でいえば。

死んで悲しいから泣ける、その単純な事実を極限まで
強調している点でいえば『AIR』に似ているが、全体の
おおまかなプロットは『君が望む永遠』の方にそっくりだ。

君のぞファンは読んでみてもいいと思う。


そして最後に驚愕の事実。


なんと、次回に続きます。



BGM: Velvet Underground 「Loaded」
(やはりSweet Janeがルーリード史上最高のボーカルテイクか)
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